出版不況の影響
日本経済の長引く不況もさることながら、少子高齢化、そして日本人の活字離れ等、様々な原因が重なって起こっていると考えられます。
出版業界全体の市場は縮小し続け、その結果が出版社の倒産や書店の廃業といった形で現れています。
ですが出版業界がこうして縮小することで、それによって生じるマイナスの影響は何もこうした経済的な影響だけに止まりません。
単純に考えれば出版業界の衰退は、例えば本や雑誌等の出版物の減少を意味します。こうした出版物は、その多くが出版社の編集者のチェックを受けているれっきとした出版物です。
従ってこのような出版物が減少することは、正確できちんとした情報や知識の伝播の機会が損なわれることを意味します。
現在の出版業界に大きな脅威を与えているのは言うまでもなくインターネットです。
多くの人が本や雑誌、新聞等の活字メディアからではなく、インターネットから情報を得ています。
インターネットといえば皆さんはご存知でしょうが、その中はまさに情報の宝庫です。いつでも見たいときに、見たい情報を取り出せるのがインターネットの大きな長所です。
ですが当然ながらインターネットにも欠点があります。
インターネットの世界
インターネットの世界では、まさに情報が氾濫しています。残念ながらインターネットの中には正しくない情報が少なからずあります。
インターネットはいつでも誰でも欲しい情報を引き出せるという絶対的なメリットを持つ反面、逆に同じようにいつでも誰でもインターネットに情報を寄せることができます。
それはときに信憑性に乏しい、或いは虚偽の情報がインターネットに載ってしまうことを意味します。
本や雑誌等の出版物は編集者によるきちんとしたチェックを経たものであり、それはその出版社及び編集者が責任を負っているメディアであり情報です。
インターネットの情報はそうした編集を経ておらず、当然ながら責任を負っていないものが少なくないため、国民の多くがこのような情報に一面的に依拠してしまうことは、ある意味健全ではなく、危険なことだとも言えます。
また、国民のすべてがインターネットにアクセスできるというわけではありません。
パソコンに習熟していない高齢者や経済、或いはその他の何らかの事情でパソコンを使うことのできない人もいます。
そうした人たちはインターネットを使うことができず、所謂情報弱者と呼ばれる立場となってしまいます。
情報や知識の獲得手段がインターネットだけに偏ることは、こうしたインターネット社会での情報弱者が情報獲得の機会やシュダンを奪われることとなります。
そうなってしまうと結果的に国民の知る権利が損なわれるとの懸念を提起する人もいます。